zatsu_ten6の日記

ペンシルベニア在外研究、滞在日記

【いろいろ】右ハンドル【自動な自動車】

科学は日進月歩ですね! 自動ブレーキや自動運転,どんどん新たな技術が開発されています。わたしは,開発する科学者のポジティビティよりはいつも悲観的なことや悪いことを思いついてしまう癖があるので,よくつまらない文句を言います。

 

さて,アメリカにでかける直前に我が家では,車を買い換えました。

まじめに車というものにつきあっている人々が,古典的にはだんだんよい車というものに乗り換えていったり,社会的地位の上昇に伴ってすばらしい車にお乗りになられるらしいということも閃聞したりしますが,もちろん我が家では異なります。

 

兄がドイツに赴任している間,車を譲ってもらったり,妻が免許とって運転しやすいものに変えたり,子どもの送り迎えに便利で妻が運転しやすいものにしたり,ふつうのに戻したり,いきつもどりつです。車には金をかけない方針なので,せいぜいこの「ふつう」というのはホンダアコードだったりします。だんだん小さくなってそのあと,トヨタアクアとかになっていました。アコードでは視野がめちゃ悪いのでアクアにしたのですが,それとて,十分ではなく,わたしがアメリカに去る?にあたって,日常のお抱え運転手,ドライバーが不在になるので,息子にもちいとは運転させようということになったようで,そこで・・・超初心者が安全に運転できて車庫入れできるというコンセプトでトヨタのルーミーに変えました。

 

わたしはそれを見ずに渡米したわけですが,このたび一時帰国しまして,そのお鼻の短さに驚きました。幅を長さも短いので,我が家の車庫に入れるのもかなり容易になっています。ちょっとした狭いところでの取り回しや回転もできちゃうという小回りのよさです。確かに幅が小さければそれだけぶつかることも少ないでしょう。ありがたや。

これは自動ブレーキ機能もついているのがポイントで,まかり間違って息子がぶつけそうになってもストップがかかると。その上,これは昔からありましたが,何か近いとピピピピという音が。しかも余計お世話なことにちゃんと車がごらんになっているのか,2車線とかの道で車線をまたいで運転しているとピピピピとご注意が!いやぁ井の頭通りは二車線またいで運転するのが快適なのだが(左からしかカンパチを直進できないが,2車線快適に走れるほど車線が広くなくて,みなさん窮屈に無理矢理2車線で走っている上に左に駐車車両がしばしばいるので,いつでも左にいける雰囲気でやや右車線によってまたいで走るのが井の頭通りドライバーというものです(嘘です。わたしがやっているだけです)。

 

ローカルな話で恐縮ですが,我が家がしばしば通るルートでは,甲州街道から中央高速側道を久我山に向けて走るというルートがあり,この戻りは,久我山方面からワープするようにいつの間にか桜上水に至る高速じみた上にあがったり降りたりまた上がったりする無法なスピード地帯を含んでいます。これが側道を無理矢理つくったせいか,カンパチの手前からカンパチを越えておりて,ふたたびあがるときには,首都高速にはいる路線と交差します。第2側道から高速にいく車たちと,第1側道からはいった上から降りてくるものたちで,大移動があり,わたしは家に帰るのでもちろん首都高速に突入するのではなく,左の側道に振るわけで,その3車線から再び最左翼側道を切り離し,側道2車線が高速ではないくせに,高速っぽく橋頭っぽく上がっていくわけですね。

 

さ~て,そのとき,・・・ウィンカーです!!

 

車が賢く上品?すぎるので(あるいは賢いわんちゃんのようにお行儀がよい?),ウィンカーは下品にかちっとなんかはまりません。ちょいと指でおろせば,てぃくてぃくといった感じで,ウィンカーが作動し始めますが,基本,その停止は「自動!!」です。

右にハンドルを切って戻せば,ウィンカーは切れます。

 

もちろん! 東京はそんなんじゃぁない道だらけです。二手にわかれるが,あまりにゆるやかに右カーブしているとか。ウィンカーはおさまりません。上品なので,そこで切ろうと思って,ぼんと触って戻すと,左ウィンカーをつけ始めます。実にいい案配で力加減をしないとおとなしくとまってはくれません。反対のウィンカーがつき始めてあわててそれをまた停止させようと・・・という滑稽なことになります。高速と左右入れ違い移動をなしながら。 これ・・死ぬでしょ。

 

ただ,車線変更する場合は,ちょっと以前から確かにこういう車はあったので,左ウィンカー出して,左車線に移ったあと,右ウィンカー出しているやつがいたら生暖かく見守って,あるいは近寄らないだけですね。

 

しかし,構造的にかならず,第1側道から中央側に全員右ウィンカー出しながらはいって,あがっておりる途中に左ウィンカーだして,首都高速に入らない側道側にすべっていくことも多いという状況では,その下の方から第2側道からやって来た車は,前の車が中央から側道側に移ってくると左ウィンカーを見て思い,それと入れ違いに場所を占めるように,同時に右車線,首都高速側に移動するわけです。右車線の左移動と,左車線の右移動が入れ替わるようにほぼ同時になされるわけですね,まぁ70Kmくらいの速度で。

 

だけど,入れ替わる気がなくて,そのまま首都高速に入りたい人は? さっき右ウィンカーだしていて,上っている間に(もちろんその段階でウィンカーは勝手に切れないから),手動で切ろうとしますよね。だけど,ルーミーでは・・・即,それは左ウィンカーが入ることに!! 恐ろしい,そんなので,あと30m首都高速に向かって走る車の目の前に側道から,こっちが左に行くと思って入れ替わってくる車がこっちの右車線にいきなり!!重なるように入ってくるでしょう,あ~おそろしや。

ウィンカーの間違いって,結構致命的だと思いませんか? 4車線くらいで走っていたら,まんなかあたりの車はどっち行くかわからないじゃないですか。さっき右ウィンカー出して移ってやつが,さらに右に行くこともあるし,しばらくあとに左に戻ることもあるだろうし,それを信じて予測して横を走っていると,ウィンカーの間違い,ウィンカーとその車の行動が異なるときには,危ない場面はありますよね。

 

通常の車も曲がってからハンドル戻せばウィンカーは勝手に切れます。が,ルーミーはそれがずいぶんおしゃれなしくみになっているのか,通常のちょいだしという行為選択肢がなく,ちょいだし動作=完璧ウィンカー動作なので,このモードでは,車が回転を検知するまで自動的にウィンカーの継続程度を判断し,1回ついてやめてくれるとか,必ず3回か5回ついてやめてくれるとかそういうことになりません。かちっとはまらないので,「戻す」という操作がそもそも「おさまらない」ので,要するに運転者にとって,「ウィンカー出し(とめ)」という行為の統制可能な程度(controllability)が大幅に減っているわけです。

 

ちゃんと曲がるときに,ウィンカーを用いる。そういう世界観で車が制作されている。あくまで道路が片側1車線しかない世界ですね。東京で販売しないでください。迷惑だと思います。とは言い過ぎかもしれませんが,まさに「自動性が事故を呼ぶ」まずい典型例だと思いますね。運転しない人が思いついたのでしょうか?そんなわけないと思いますが。謎です。

わたしはコントローラビリティが好きなので,この車がやたら頻繁にスピード落ちただけでエンジンを勝手にとめたり,いちいちそのくせガルルンゴゴシン!っとださい音をたてて,エンジンをかけ直したりするのもめっちゃ不愉快極まりないです(これはやめられるモードがあるが,妻はあっていいだろうとそのまま使う方針である)。エコで,バスさんがやっている程度にやってくれる分にはエコ活動にけんか売る気もありませんが,明らかに過剰動作で,止まる寸前に勝手に先に切られたときには,渋滞のろのろに近くて今このとき,急に流れが動き出したらどうすんでぃ!!!と追突の危機さえ感じたものです。

 

かくのごとく,いろいろ妙な自動性が車にくっついていると,自分が制御しているのではなく,メカニズムが制御している感がいっそう強大になっていくので,わたしの場合,その副作用としてもう今日あたりは,この車今わたしがブレーキふんで本当に止まるんだろうかとか,自分が踏もうとしているのはアクセルではなくてブレーキだよね,などと過剰な警戒心と不信感が持ち上がってくるようになり,あぁわたしにはこの車は運転できないと思い,きっと車の方が,もっと純粋無垢でポジティブ心理学が好きな人向きの仕様で幸せに成り立っているんだなぁと,安い車なのに,「車が人を選ぶぞ!!」なんて思った次第でした。

 

いやぁ「自動車」ってほんと便利ですね。 もうマニュアル車にして何もしないでほしいよ。いや,安い車だからだって? あぁそうかもねぇ。 クルーズとかはあった方が便利ですしねぇ。

 

あ,タイトルに「右ハンドル」ですか? はじめは妻が不安がってわたしに運転させなかったのですが(そもそもウィンカー出さずにワイパーを動かしたりしていたので),原村で運転したり,いまだに子どもを駅まで迎えに行ったり,吉祥寺に買い物に行ったりで,結局,無意識でも右寄りに位置取りするようになってしまって・・残念ながらアメリカに戻ったら,きっとこの逆で位置取りを左に修正しないといけないレベルに自分の「自動性」が再形成されちまったかなと・・,たかが数週間で・・もったいないと。まぁそんなことで。帰米するといきなり夜EWRから78号線ベツレヘムなので,眠くても意識をしっかり保たないといけませんよね。